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樹木医日記~I wonder~⑰、㉒でのクビアカツヤカミキリ対策の続きです。
5月末と7月上旬に成虫の産卵阻止と若齢幼虫対策として、サクラの幹に薬剤を散布しました。
その後、成虫の発見はさほど見られず、しばらく変化はなかったようですが。
8月後半にネットをしたサクラの2本隣の木から木くずが出ていると、神社の方から連絡をいただきました。
確認に行きましたところ、4本並んでいるサクラのうち無事なのは1本だけで、被害は広がっていました。
今年初めて木くずが発見されたサクラ2本も数年前から被害を受けているサクラ同様、根元の幹周250cm高さは7~8mの大きく立派なサクラです。
樹幹散布は、通常根元から3mくらいの高さまででおこないます。
薬剤の濃度が高いため、葉や新芽にかかってしまうと枯れてしまう可能性があるからです。
上の写真は高さ3m以上の幹から木くずが出て、サクラは自身を守るためにヤニを出しているところです。
薬のかかっていない高さで幼虫の被害が広がっているのを見て、考えました。
樹幹注入が有効かもしれませんが、予算の問題もあります。
薬害が出るだろうけれど、濃度を倍に薄めて、3m以上の高さへ散布をしてみることにしました。
幼虫は寒くなるまで、まだまだ幹近くの材を食べ続けるはずです。
幼虫に薬剤散布が効いて、勢いを止めることができることを願います。
まだまだサクラとクビアカツヤカミキリの攻防は続きます。
微力ながらサクラを大切に見守ってきた神主様夫妻、地域のサクラを愛する皆様の力になれますようにと思います。
土谷 昇
監修者
私は造園業に情熱を注ぎ、子ども時代から変わらない「自然の中で過ごす喜び」を今の仕事に活かしています。
土谷 昇
私は造園業に情熱を注ぎ、子ども時代から変わらない「自然の中で過ごす喜び」を今の仕事に活かしています。
幼少期から庭や山で遊び、小さな変化を見逃さず、大切に観察することが好きでした。様々な現場経験を経て、「緑のある暮らし」が日常にもたらす癒しや豊かさを伝えることを、ライフワークとして大切にしています。
現在は、造園の設計・施工・管理を通じて、植物本来の美しさを引き出す仕事に取り組んでいます。四季を通じて移ろう庭の表情や、訪れる人々の笑顔に喜びを感じながら、日々学び、考え、腕を磨いています。
街路樹から野山の植物まで幅広く観察し、そこから得た気づきをブログ記事にも反映しています。自然の小さな発見を通して、皆さまに緑の魅力と可能性を届けていけたらと思っています。
保有資格
- ・一級造園施工管理技士
- ・一級造園技能士
- ・監理技術者
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