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2024年10月11日
樹木医日記 ~ I wonder ~ ㉖
毎年9月のお彼岸の頃にちゃんと出てきて咲いていたヒガンバナ。
今年は9月が記録的な暑さが続いて、ヒガンバナもいつもの時期に咲くことができなかったようです。
植物には温度を感じるセンサーがあるので、土の中で今か今かと待っていたのでしょう。
ヒガンバナは葉や球根に毒をふくみます。
田んぼのあぜ道に多く見られるのは、その毒で田んぼを荒らすモグラやネズミ、虫などを防ぐための昔の人々の知恵なのだそうです。
植物の毒を利用する、また毒を無毒化して食料難の頃には非常食とするなど、先人の知恵や植物を生活に利用する方法には感心させられます。
人の暮らしのそばではるか昔から生きていたヒガンバナの歴史を感じました。